思いついた時の週末は母のところへ
例によって持ち込んである古いアルバムを一緒に見ながらひと時を過ごす
好きな書道の先生のところでの写真らしい
書と彼女の練習風景が写し込まれたものに目がとまる
が、その文字が読めない自分が哀しい
「端居楽清?」
いつもならすらすら意味を解説してくれる母だがこれには覚えがないらしい
浅学な私には「端居」=普段・平生の意味くらいしか調べられなかった
そんなアルバムの写真と写真の間に、橙色のクレヨンでなにやら書き連ねてありどきっとする・・・
「○子(母の名)のお願い」
「むかえに来てください!」
「早く!早く!早く!」
夜一人になると不安に駆られるようだ
無理もない
家族はだれもそこには居ないのだから
おそらく大好きだった実父に宛てた心の叫びだ
「なんで私はここにおるんかね?(居る)」
最近よくこの言葉を口にするようになった
「あのねお母さんはね夜中ひとりで何処かへ出かけて行ってしまって帰れんようになるけぇね
おんなじような人同士でね一緒におるんがええんよ」
「そうなんよ帰り道がわからんようになるんよ」
「そうじゃろいつもは大抵スーパーのところにおるけぇ夜中におとうちゃん(亡夫)が迎えに行きよったんよ」
「そうねぇ」
「寂しい時はねKちゃーん(私)お父さーん(実父)てねこの窓からおらぶんよ(叫ぶ)」
どうも今の彼女の中には亡夫は存在していない様子・・・
途端に胸が詰まって涙した
はばかることはない
彼女の居室に人の目はない
母と私の二人だけの世界なのだから
' Left Alone ' Mal Waldron
肝心の作詞者のビリー・ホリデイの録音がないとは知らなかった
代替品
https://www.youtube.com/watch?...
映画の出来は酷かったけど曲はよろし
マリーン、編曲者共に頑張ってます
大好きなE・ドルフィ版
https://www.youtube.com/watch?...
0コメント